Frontend での書き込みアクセスの取得とリリース
デフォルトでは、書き込みアクセスは MERLIC Creator のインスタンスに接続されている MERLIC Frontends でのみ使用できます。本番使用で一般的に行われるように、MERLIC Frontends が MERLIC RTE のインスタンスに接続されている場合は、ユーザーによる操作や変更ができないようにロックされています。MERLIC RTE の実行中は、現在読み込まれている MVApp が適切にセットアップされている場合に限り、ユーザーは MERLIC Frontend で書き込みアクセスを取得できます。MERLIC RTE の実行中に書き込みアクセスを取得できるように MVApp をセットアップする方法の詳細については、「Frontend の書き込みアクセス」を参照してください。
MERLIC RTE モードでは、MERLIC Frontend の書き込みアクセスは一時的な使用のみを目的としています。たとえば、一部のパラメーターの調整や、数回の実行に伴う変更の検証などです。その後、書き込みアクセスをリリースして、プログラマブルロジックコントローラ (PLC) など、使用していた通信デバイスに制御を戻す必要があります。 MERLIC Frontend の書き込みアクセスモードは継続的に使用するためのものではありません。
書き込みアクセスの取得
MERLIC RTE の実行中に MERLIC Frontend 用の書き込みアクセスを取得するには、「書き込みアクセス」ウィジェットを使用する必要があります。
-
「書き込みアクセス」ウィジェットのハンドルをクリックします。MERLIC Frontend に制御が与えられます。書き込みアクセスモードの有効化はウィジェットのアイコン
でも示されます。書き込みアクセスを取得すると、直ちに MERLIC の内部状態が「OperationalFrontendAccessMode」に変化します。詳細については、「内部状態の変化」セクションを参照してください。
-
パラメーターを目的に合わせて変更し、必要に応じてテストを行います。
MERLIC Frontend での書き込みアクセスは、明示的にリリースするまで有効です。通信デバイスに制御を戻すには、書き込みアクセスを明示的にリリースする必要があります。
書き込みアクセスのリリース
通信デバイスに制御を戻すには、MERLIC Frontend で書き込みアクセスを明示的にリリースする必要があります。書き込みロックの解除後は、Frontend でのユーザーの操作ができなくなり、書き込み権限が通信デバイスに戻ります。MERLIC の内部状態は「Ready」に戻ります。詳細については、「内部状態の変化」セクションを参照してください。
書き込みアクセスのリリースには複数の方法があります。
「書き込みアクセス」ウィジェットの使用
「書き込みアクセス」ウィジェットのハンドルをクリックします。たとえば別々のユーザーグループの別々のタブで、複数の「書き込みアクセス」ウィジェットを使用できる場合でも、書き込みアクセスを取得するために使用したウィジェットでのみ、そのアクセスをリリースできます。
MERLIC Frontend メニューまたはキーボードショートカットの使用
Frontend メニュー「アクセス」を開き、「書き込みアクセスを解放」をクリックします。このオプションを使用すると、対象の「書き込みアクセス」ウィジェットに設定されているリリースアクションもトリガーされます。
このメニュー項目は、メニューバーを表示するように MVApp の Frontend プロパティが設定されている場合にのみ表示されます。代わりに、キーボードショートカットの F2 を使用することもできます。
MERLIC Frontend ウィンドウを閉じます。
書き込みアクセスモードが有効な状態で MERLIC Frontend のウィンドウを閉じた場合、書き込みアクセスは自動的にリリースされます。
レシピファイルの値をMERLIC Frontendから調整することはできません。レシピファイルを通じて実際に設定されたパラメーター値を変更した場合、レシピでこれらの変更を採用することはできません。
レシピファイルの読み込み時、つまり、コントロールが通信デバイスに戻され、「PrepareRecipe」コマンドがトリガーされた時点で、これらの変更は失われます。書き込みアクセスをリリースしても、レシピファイルは再読み込みされません。したがって、この種の変更は、「PrepareRecipe」コマンドがトリガーされない限り、現在のアプリケーションでのみ維持されます。
内部状態の変化
書き込みアクセス取得時の状態の変化
MERLIC Frontend で書き込みアクセスを取得すると、直ちに MERLIC の内部状態が「OperationalFrontendAccessMode」に変化します。このモードでは、各通信デバイスまたは制御システムは、MVApp の実行またはレシピファイルの読み込みのためのコマンドをトリガーできなくなります。
デジタル I/O デバイスまたは GenICam 準拠のデジタル I/O チャンネルを備えたカメラデバイスを使用している場合、MERLIC が「OperationalFrontendAccessMode」のときには、「Ready」信号は 0 に設定されます。ただし、引き続き MVApp 実行の結果を照会できます。MERLIC の状態を確認する際、「Ready」信号が短時間 1 に設定される場合があります。デジタル I/O デバイスを使用する場合、Frontend アクセスが実行されると、以前に設定されたすべての結果信号は 0 に設定されます。
書き込みアクセスのリリース時の状態の変化
MERLIC Frontend で書き込みアクセスをリリースするときに、MERLIC の内部状態は「Ready」に変化します (「Preoperational」および「OperationalAutomaticMode」モードを通じて)。
デジタル I/O デバイスまたは GenICam 準拠のデジタル I/O チャンネルを備えたカメラデバイスを使用している場合、MERLIC でデバイスからのコマンドを受け付ける準備が整っているときには、「Ready」信号は 1 に設定されます。
デジタル I/O デバイスまたは GenICam 準拠のデジタル I/O チャンネルを備えたカメラデバイスを使用している場合、「Ready」信号の値が MERLIC の現在の状態に関する誤解を生じさせる可能性があります。これは、MERLIC が通信デバイスまたは制御システムのコマンド (「StartSingleJob」コマンドなど) を処理する場合、「Ready」信号も 0 に設定されることが期待されるためです。
たとえば、通信デバイスまたは制御システムが「StartSingleJob」コマンドをトリガーした場合、1 回の実行のために対象の信号は 1 に設定されます。コマンドが認識されると、MERLIC は 1 回の実行を開始します。ユーザーが MERLIC Frontend 用に書き込みアクセスを取得し、1 回の実行のための信号が認識されていない遅延時間中に MERLIC がこのリクエストを受信した場合、このリクエストが先に認識されるため、MERLIC は「OperationalFrontendAccessMode」モードに変化します。期待される 1 回の実行は正常に処理されません。しかし、「Ready」信号が 0 に設定されているために、MERLIC が「StartSingleJob」コマンドを処理したように見える可能性があります。デジタル I/O デバイスまたは GenICam 準拠のデジタル I/O チャンネルを備えたカメラデバイスを使用する場合、内部 MERLIC 状態「SingleExecution」および「OperationalFrontendAccessMode」を照会できないため、「Ready」信号が 0 に設定された理由を追跡できません。
誤解を避け、正しい製造プロセスを確保するために、Frontend での書き込みアクセスの取得にあたっては、現在の製造プロセスを慎重に考慮した上で、マシンコントローラと同期することをお勧めします。
また、書き込みアクセスを取得する権限の対象を、選択されたユーザーのグループに制限し、許可されたユーザーのみがこの機能にアクセスできるようにすることをお勧めします。MERLIC のユーザー管理の詳細については、「ユーザー管理のセットアップ」を参照してください。