表面の水平調整

このツールを使用して、傾いた、または湾曲した表面、たとえば、画像中の球または円筒の表面の水平調整を行います。16 ビット画像など、任意のピクセルタイプの画像を入力として使用することができます。画像内の傾いたオブジェクトまたは湾曲した領域を処理する場合、たとえば、傾いた、または湾曲したオブジェクト上のテキストおよび数字を読み取る場合は、後続の処理ステップのために、このツールを使用して表面の水平調整を行うことができます。

このツールでは、傾いた表面用の傾き補正、湾曲した表面用の湾曲補正という、2 種類の補正手法が提供されます。

表面の水平調整を行うために、まず、傾きまたは湾曲補正用の近似データが計算されます。これらは、トレーニング画像または処理画像など、異なるソースから決定することができます。傾き補正の場合、近似データは、1 次平面によるグレイ値のパラメーター近似を表します。湾曲補正の場合、近似は 2 次平面によって行われます。次に、結果として生成される近似データを使用して、画像内の傾きまたは湾曲が補正されます。画像内の特定の領域でのみ表面を補正する場合は、検査対象領域 (ROI) または処理領域を使用して、処理画像内で目的の領域を定義することができます。

このツールではトレーニングモードが提供されますが、トレーニングモードは、補正用の近似データがトレーニング画像から決定された場合にのみ必要です。処理画像から近似データを決定する場合は、トレーニング画像に効果はありません。 トレーニングが必要なツールの使用方法の詳細については、トピックトレーニングモードの使用を参照してください。

3D センサーから取得した画像を使用して作業する場合は、いくつかの追加的前処理ステップが必要となることがあります。後続のツールで画像が正しく処理されるようにするには、画像を 8 ビット画像に変換しなければなりません。その他の前処理ステップは、要件に応じて実行することができます。3D 高さ画像 カテゴリで提供される MERLIC ツールは、この前処理タスク用に特別に設計されたものです。推奨される前処理ステップの順序について詳しくは、3D 高さ画像 のトピックを参照してください。

近似データの決定

近似データの決定のために、いくつかのソースから選択することができます。「近似データのソース」パラメーターで選択されたソースでは、近似データの決定方法および、そのために使用する画像を指定します。

トレーニング画像からの近似データの決定

このモードでは、傾いた、または湾曲した表面の補正用データは、選択されたトレーニング画像から自動的に決定されます。

  1. パラメーター「近似データのソース」でソース「トレーニング画像 (トレーニング ROI)」を選択します。
  2. 近似データの決定に使用するトレーニング画像を選択します。
  3. トレーニング画像に変更します。
  4. トレーニング画像に検査対象領域 (ROI) を描画し、傾いた、または湾曲した表面を選択して、近似データの抽出領域を制限します。

決定された近似データは、すべての処理画像で表面の水平調整に使用されます。

このモデルを選択した場合は、「近似領域」で定義された領域が無視される可能性があります。

処理画像からの近似データの決定

このモードでは、近似データは処理画像から決定されます。

  1. パラメーター「近似データのソース」でソース「画像の処理中 (領域/近似 ROI)」を選択します。
  2. 前のツールの領域をパラメーター「近似領域」に接続するか、各画像部分に ROI を描画して、近似データの決定元となる領域を定義します。領域および ROI を定義しない場合、近似データは画像全体から決定されます。

近似データは、現在の処理画像のみで表面の水平調整に使用されます。各処理画像について、近似データが新たに決定されます。

パラメーター

パラメーター「近似データのソース」で選択したソースによっては、コネクターの一部がグレイ表示になります。現在選択されているソースには適用されないため効果がないということです。

基本パラメーター

画像:

このパラメーターは、表面の水平調整を行う画像を表します。8 ビット以外のピクセルタイプの画像を使用する場合は、後続のツールで画像を処理できるようにするため、このツールの前または直後に画像を変換する必要があります。

近似データのソース:

このパラメーターでは、傾きまたは湾曲補正用の近似データの決定に使用する画像を定義します。このパラメーターのデフォルト設定値は「トレーニング画像 (トレーニング ROI)」です。

説明

トレーニング画像 (トレーニング ROI)

近似データは、トレーニング画像のグレイ値に基づいて計算されます。つまり、一度決定された近似データは、すべての処理画像で使用されます。

画像の処理中 (領域/近似 ROI)

近似データは、処理画像のグレイ値に基づいて計算されます。つまり、近似データは、各処理画像用に新たに決定されます。トレーニング画像は無視されます。

追加パラメーター

近似 ROI:

このパラメーターでは、近似用の関心領域 (ROI) を定義します。この ROI の外側の画像部分は、近似には使用されません。処理画像が近似のソースとして選択されている場合、近似のための最終的な画像領域の決定には、パラメーター「処理領域」で定義された領域および、パラメーター「近似領域」で定義された領域も考慮されます。これらの領域または ROI のいずれかが空でない場合、これらの領域および ROI が交差する画像部分のみが近似に使用されます。

デフォルトで、「ROI」は空 ROI として定義されます。空でない ROI を処理に使用する場合は、前のツールの適切な ROI 結果にパラメーターを接続するか、使用可能な ROI ボタンで新しい ROI を画像に描画します。

このパラメーターで定義された ROI は、パラメーター「近似データのソース」でソースとして「画像の処理中 (領域/近似 ROI)」が選択されている場合にのみ適用されます。

アライメントデータ:

このパラメータは、ROI のアライメントに使用するアライメントデータを表します。デフォルトでは、アライメントデータが接続されていないため、効果はありません。特定のアライメントデータを使用するには、マッチングによるアライメント直線境界でアライメントを決定画像をアライメント、あるいは 画像を回転 など、パラメータを適切な前のツールの結果に接続します。

アライメントデータ は、パラメーター「近似データのソース」でソースとして「画像の処理中 (領域/近似 ROI)」が選択されている場合にのみ適用されます。

表面レベルオフセット:

このパラメーターでは、水平調整された表面の平面のオフセットを定義します。デフォルト設定値は 0 です。表面は、画像から決定されたグレイ範囲の中央、たとえば、8 ビット画像の場合は 128、16 ビット画像の場合は 32000 で水平調整されます。表面を別の平面で水平調整する場合は、このパラメーターを使用してオフセットを定義することができます。指定された値は、グレイ範囲の中央を表すグレイ値に追加されます。結果として生じる値は、水平調整された表面の最終的な平面を表します。

近似領域:

このパラメーターでは、傾きまたは湾曲補正用の近似データの決定に使用する領域を定義します。この領域の外側の画像部分は、近似には使用されません。処理画像が近似のソースとして選択されている場合、近似のための最終的な画像領域の決定には、パラメーター「処理領域」で定義された領域および、描画またはパラメーター「近似 ROI」で定義された ROI も考慮されます。これらの領域または ROI のいずれかが空でない場合、これらの領域および ROI が交差する画像部分のみが近似に使用されます。

デフォルトで、この領域は空の領域として定義されます。近似のための領域を指定するには、領域が現在のツールに渡されるよう、パラメーターを前のツールの適切な領域結果に接続します。

このパラメーターで定義された領域は、パラメーター「近似データのソース」でソースとして「画像の処理中 (領域/近似 ROI)」が選択されている場合にのみ適用されます。

処理領域:

このパラメーターは、ツールの機能を適用する領域 を定義します。この領域の外側の画像部分は、近似データの決定のためにも、表面の水平調整のためにも処理されません。

デフォルトで、「処理領域」は空の領域として定義されます。「処理領域」を指定するには、領域が現在のツールに渡されるよう、パラメーターを前のツールの適切な領域結果に接続します。

トレーニングパラメーター

基本トレーニングパラメーター

補正手法:

このパラメーターでは、補正手法を定義します。このパラメーターのデフォルト設定値は「傾き補正」です。

説明

傾き補正

傾いたオブジェクトまたは領域の表面の水平調整を行う場合は、この補正手法を選択することができます。

湾曲補正

この補正手法は、湾曲したオブジェクトの表面または領域の水平調整に使用することができます。

結果

基本結果

水平調整済み画像:

この結果は、表面の水平調整済みの画像を表します。

ツール状態:

ツール状態」はツール状態の情報を返します。したがって、エラー処理に使うことができます。さまざまなツールの状態結果の詳細については、 ツール状態 結果 のトピックを参照してください。

追加結果

近似パラメーター:

この結果は、傾きまたは湾曲補正に使用される近似パラメーターをそれぞれ返します。それらは、様々な値を含むタプルとして返されます。補正手法「傾き補正」が選択されている場合、最初の 3 つの値は、表面の水平調整に使用されている近似された表面を表します。たとえば、平面の場合は法線ベクトルで、最後の 2 つの値は中心に関する情報を表します。

近似画像:

この結果は、グレイ表面画像とともに、傾きまたは湾曲補正に使用される近似データをそれぞれ返します。

近似領域使用済み:

この結果では、近似に使用した領域が返ります。

処理時間:

この結果は、ツールの直近の実行の持続時間をミリ秒単位で返します。結果は、追加結果として提供されます。したがって、デフォルトでは非表示になっていますが、ツール結果の横にある ボタンを使用して表示できます。詳細については、ツールリファレンス概要の処理時間の節を参照してください。

アプリケーションの例

このツール、以下の MERLIC Vision App 例で使用します:

  • check_correct_filling_on_3d_height_images.mvapp